2018年春 ≪伝道礼拝へのお招き≫

2018年春 ≪伝道礼拝へのお招き≫

 この2018年2月10日に90歳で『苦海浄土 わが水俣病』(講談社1969年)の著者石牟礼道子さんが亡くなられました。新日本窒素肥料(後のチッソ)の有機水銀が美しい不知火海の魚を汚染し、「水俣病」を発症させたことが公式に確認されたのが1956年、裁判が始まったのが69年、困難な裁判でしたが、73年の判決でチッソ側の過失が認定されました。同書や写真家ユージン・スミス氏の写真によって、「水俣病」をはじめとする「公害」問題、命や生態系をないがしろにしてきた近代文明は根底から問い直され、社会に大きな衝撃を与えました。しかしそれは問題の始まりのひとつに過ぎず、その後の2011年3月11日の東日本大震災と津波、福島第1原発事故による放射能汚染へと続いていきます。

 この春の伝道礼拝は、富坂キリスト教センター総主事の岡田仁牧師をお招きして、現代社会が抱えているこの問題について聖書から聴くシリーズです。岡田先生は関西学院大学大学院在学中、水俣で現地研修をされたことを大きなきっかけとし、卒業後、佐世保比良町教会、駒場エデン教会、ドイツ留学を経ながらも、課題を担い続けてこられた方です。現在総主事として働いておられる富坂キリスト教センターは、戦前にドイツの教会によって建てられた施設です。岡田先生をお迎えする伝道礼拝を皮切りに、主イエス・キリストが教えて下さった「主の祈り」を中心に、旧約聖書と新約聖書から私たちが真に心を合わせて祈り続けなければならない課題を見つめる3週続きの伝道礼拝となります。

 はじめて教会をくぐるという方、どなたでも参加できます。聖書から促される私たちの祈りの課題へ耳を傾け、祈りの輪に加わってみませんか。

5月13日(日)   伝道礼拝 午前10時30分~
「御国が来ますように」  富坂キリスト教センター主事 岡田(おかだ) 仁(ひとし)
略歴 1967年生まれ。1989年関西学院大学神学部卒業。   
同大学院在学中、水俣で現地研修。                  
佐世保比良町教会牧師、駒場エデン教会副牧師を経て、2006年EKD奨学生としてドイツ・ホフガイスマール牧師研修所に留学。2009年より(公財)基督教イースト・エイジャ・ミッション富坂キリスト教センター総主事                                                                                                         共著 『低きに立つ神』(コイノニア社、2009年)、『キリスト教平和学事典』(教文館、2009 年)、『行き詰まりの先にあるもの―ディアコニアの現場から』(いのちのことば社、2014年)など。

5月20日(日)   伝道礼拝 午前10時30分~
「御心が天にも地にも」   荻窪教会牧師 小海(こかい) 基(もとい)
東北学院大学キリスト教学科、東京神学大学大学院修了、
当荻窪会牧師に就任。1989年~1991年イーデン神学校留学。
農村伝道神学校講師。小諸いずみ会「いのちの家LETS」理事長。
『こどもさんびか』の作曲、『讃美歌21』編集、著書に『聖餐 イエ  
スのいのちを生きる』(新教 出版社 共著)、『牧師とは何か』(日
本キリスト教団出版局 共著)などがある。

5月27日(日)  伝道礼拝 午前10時30分~ 
「日毎の糧を今日も」   荻窪教会副牧師 龍(りゅう)口(ぐち) 奈(な)里子(りこ)
関西学院大学大学院修了後、塚口教会担任教師。
1985年~ 東京女子大学キリスト教センター宗教主事。
1993年~ 当荻窪教会副牧師。